裏磐梯の森から

一人暮らし老人の 日々の食事と 身辺雑記です

お帰り、寅さん。そして長治さん!

朝、7時30分に宿を出る。
向かうは、大崎市の映画館。
上映開始、9:00。遅れるわけにはいかない。朝食は抜きである。
映画を観ながら、ポップコーンを食べよう。


さて、なつかしい、なつかしい、なつかしい、寅さんの世界。
なんせ、「男はつらいよ」が、テレビドラマだった頃からの、つき合いだ。


盆と正月は、これがなくては、収まりがつかなかった。


観客の中に、よく笑うご婦人がいた。大ファンなのだろう。寅さんの映画は、こうでなくちゃいけない。そして、黙る…、涙を拭く…、その繰り返し。


映画少年だった。
おばあさんが、土曜日に内緒でくれたお小遣い。それで、映画が観られた。
友人の家が、映画の看板を掲げていて、時々、招待券が手に入った。


日曜洋画劇場。
淀川長治さんの解説。どんな映画でも、褒める人だった。良さを教えてくれる人だった。
晩年まで、傑作映画と出会うと、「これだから、死ねない」と語っていた。


映画から、淀川さんから、寅さんから、人生を学んだ。
「STAR WARS」 で、「寅さん」で、俳優の人生、歴史を作った映画の有り様、監督の意思・願い・哲学を垣間見た。


なつかしい渥美さんの映像を観ながら、何度も、長治さんの面影が浮かんだ。


私にも、もう少し生きる、そんな意欲がわく。
それが、まさに、シネマだ。


昼食。古川の生協で買い物をし、インスタントラーメンを作る。

この味は、へたなラーメン屋を超えている。
コツは、具材は別に調理しておくこと。スープは、多めの湯で溶くこと。
完食。


宿は、年越しの常連客で、埋まり始めた。
10年以上も、毎年来ているという夫婦。
東京から来て、今年は5日、休みがとれたのです。と、うれしそうな中年男性。


かき入れ時。忙しそうだ。


夕食。
また、お煮染めを差し入れてくださる。コンニャク、ニンジン、ホウレンソウ、カボチャ、大根、たまご。私好みの味。


鳴子温泉には、鯉の専門店がある。氏家鯉店。予約、テイクアウトのみ。
鯉の洗い、2人前で500円。おばあさまの作るカラシ酢味噌、これも絶品。
鯉のうま煮、200円。
水の良い場所ならではの味である。


奥様に、ちゃんこ鍋について聞いた。
やはり、白鳳たちが、東日本大震災の時、作りに来てくれ、教えられたもの。
そもそも湯治場は、農業や漁業の方たちが、骨休めに来る場所。
鳴子は、特に南三陸、石巻からの避難者であふれたという。


閖上で出会った民生委員さんが、語っていた。品数は多いが冷たい弁当より、手作りの温かいものが、うれしい。


そして、ちゃんこの味は、やはり、白味噌。これが、宮城ではよい物が手に入らず、福島県の会津から求めているとのこと。


さらに、力士が食べるちゃんこは塩味が濃いが、薄めている。
西多賀では、調味料の砂糖を控えているようだが、ちゃんこの味の決め手は、どうやら砂糖らしい。


よい情報を得た。
生協からは、赤鶏のガラを買ってきて、すでに出汁を取り始めている。
焼きハゼは手が出せないし、ナメタは、一切れ煮つけても、よい味は出ないであろう。
ちゃんこ風の雑煮を、仕込み始めているわけである…


やっと、ブログが追いつきました。


では、みなさん、今朝のところは、ごきげんよう。さよなら、さよなら、さよなら…