裏磐梯の森から

一人暮らし老人の 日々の食事と 身辺雑記です

調理は科学であるということについて

朝、雨降りである。雪がとけている。
実は、昨日、私の愛車プリウス(愛称ファルコン)が、屋根から落ちた雪の吹きだまりの中で、動けなくなっていた。
今朝は、今年初めての朝ラーに行こうかと思っていたが、だめだった、
それでも、朝食前には、ファルコンだけは、抜け出せた。


いつもと、代わり映えのしない朝食。それはそれで、仕方のないことだ。
ちょっとした工夫で、目刺しの焼き方を変えた。
フライパンでの低温調理はそのままだが、最初に出る水分を、ペーパーで拭き取った。この水分には、アクが含まれている。


気仙沼に、焼き魚の名店がある。「美味しんぼ」にも登場する「福よし」である。ご主人に、美味しい魚の焼き方を教わった。勿論素材は大事だが、串刺しにした魚の口を、下に向けて焼くことだという。余分な水分とアクが、囲炉裏の炭の上に落ちる…


同じ理屈である。これは、肉でも同じ事。最初に出る水分は、きちんと拭き取ること。


朝食後、納豆の様子を見る。

すでに、納豆菌が表面を覆っている。まごうこと無く、納豆の匂いがする。
これを、冷蔵庫に移し、さらに熟成させる。


昨日、電子図書Kindleで、水島浩史氏の調理本を購入した。
「強火をやめると、誰でも料理がうまくなる!」
早速読んで、彼のレシピを試したくなった。
そこで、スーパーに買い物に向かう。何かにかこつけての、買い物好きである。我ながら、困ったものだと思っている。妻には、始終、「銭ほろい(捨て、無くし)」と揶揄されていた。


野菜は、もやし。肉は、鶏むね(広告の品)。


これに、中弱火で、じっくり火を入れていく。フライパンは決して予熱しない。室温の油を回しかけ、火を付ける。余分な水分、アクは、ペーパーで拭き取る、これ、目刺しと同じ…


もやし100gを炒めるのに、10分かかる。2分づつ裏返す。
肉も同様に、時間をかける。1/3に火が入ったらひっくり返す。塩は3度に分けて、少しずつ振っていく。できるだけ触らない。


味付けは、塩と胡椒のみ。塩分は、素材の重さの0.8~9%。人間の体液の塩加減?と同じ。肉は、水分などが抜け、始めの重さの80%まで軽くなる。これが、食べ頃…


それが、この昼食。人参は、朝に蒸したものを加えた。
肉、野菜、どちらも美味しい。肉は柔らかく、野菜はシャキッとしている。
この科学的低温調理法、しばらく続けてみよう。実証的価値があると思う。
ただし、私のような暇人にしか、向かないかな…


そうそう、「料理は科学である」というのも、妻の口癖…


夕方、子どもの村Sスタッフから電話。13日午前、顔を出すことにした。


夜。まずは、焼酎を1、2、3…杯。

これも変わり映えがしない。
カニカマ、ヒラタケと昆布の佃煮、カクテキ。


手作り納豆は、100gの大豆から、250gできた。通常の5パック分である。
豆の煮かたが、やや足りなかったかもしれない。しかし、如何にも豆豆しい納豆が出来上がった。初めてにしては、上出来だと思われる。というより、誰にでも出来るな、これは。
納豆菌は、実にたくましい菌だ。

やはり、「ひっぱりそうめん」で食べる。卵は、朝に作った温泉卵風のもの。
さらに、鍋に豆腐も加えた。


ネギを用意するため、外に出ると、薄明るい。

山荘の窓のステンドグラスの上に、十四夜の月


明日の朝は、喜多方に行こう。また雪が降り積もる前に…
月に一度の楽しみである。