裏磐梯の森から

一人暮らし老人の 日々の食事と 身辺雑記です

仙台朝市から、一足早い年越しそばへ

朝、雪が積もっている。5、6cmか。


夜が明けてから、車の雪を払い、仙台に向かう。
仙台朝市で、「子持ちナメタガレイ」を買い、嫁の実家に贈る。
年末年始、息子夫婦は、嫁の実家でお世話になるのが慣わしだ。専業農家、4世代家族。十数名が集う。したがって、カレイは2匹送る。仕込む店は、決まっている。

午前9時。市は、これから、賑わうところだ。
「なめた」の写真を撮り損ねた…。
代わりに、ハゼ。仙台雑煮の出汁は、これである。

一連、10匹、7000円。
なめたより、高価だ。驚いた。震災後、益々釣れなくなっているのか。
その後、子どもの村東北に回り、郵便物などを受け取る。


そして、向かったのは…

大和町の、「晴れたらいいね」という蕎麦屋。
開業して、20年。相変わらず、ただの農家である。
ここで、昼食をとるため、朝食はぬいてある。
いつもの、そばセット1200円。

まずは、そば茶。

続いて、自家製漬け物。
はくさい、かぶ、青菜に大根、にんじんと大豆。塩分はしっかり控えめ。
左はそばの薬味で、ねぎ、辛み大根、わさび。
右は、天ぷら用のそば塩。

そして、前座は揚げたての天ぷら。
大根の葉、カボチャ、カブ、ごぼう、ブロッコリー、タマネギの小エビのせ、爪楊枝が見えるが、この先はギンナン…もっとあったと思うが…

そして、いよいよ、満を持して真打ち登場。打ち立て、茹でたての、二八そば。職人は、若き五男坊。黙々と仕事を進める。
このそばは、会津のそばに近い。喉ごしがよい。絶品である。
これで、終わらない。

おかめ。そばがきを揚げたもの。クルミが薬味だ。
ここでも、終わらない。

デザートは、干し柿。
さらに、そば湯をたっぷりいただき、〆は、もう一度、そば茶。
そば茶の出しガラまで、有り難く、しっかり食べて、セットは終了する。


逐一、おばあさまの丁寧な解説がつく。これまた、絶妙、なかなかの話芸になっている。


この値段で、この内容。家族経営、ほとんどの素材が自家製のもの、だから出来る。
本当に、有り難い。
これ、おそらく今年の年越しそばであろう。


今晩の宿からの差し入れは、宮城野部屋直伝のちゃんこ鍋。鶏肉団子がメインで、ゴロゴロ野菜がたっぷり。白味噌仕立て。旨い。


鳴子温泉のある大崎市の市長は、学生時代相撲部である。そして、宮城野部屋の横綱白鳳は、「おおさき宝大使」。台風19号で被害のあった市に、懸賞金の一部を届けていると聞く。そんな縁で、ちゃんこ鍋が旅館の女将に直伝されたと、想像する。


年越し蕎麦とちゃんこ鍋で、おそらく明日には、風邪は全快であろう…
明日も、仙台である。