糠ニシンの味、しみじみと江戸の味…
昨日から、断続的に細かい雪が降っているが、さほど積もらない。
したがって、除雪車は出動していない。
マレーシアの息子Jは、日本の食べ物が大好きだ。彼の地は、食堂で食べる方が、自宅で調理するより廉価である。そこで、三食外食なのだ。ところが、Jは、娘が作る和食が好きで、私も、その食材を、土産に持ち込むことになる。
2月に持ってきて欲しいのは、笹かまぼこに魚の干物。そこで、糠ニシンも、食べてもらいたいと思った。
北海道の郷土料理、生のニシンに、塩と糠を詰め込んで、熟成させる。江戸時代の製法を守っているとか…
試しに、一本食べることにする。
糠を洗い落として、皮目に包丁で筋目を入れ、中弱火で焼く。途中で滲み出る水分とアクは、丁寧に拭き取っていく。
そして、朝食。
八分づきご飯。
シジミの味噌汁。今日から、秋田の米味噌を使う。
そして、糠ニシン。
沢庵、石巻産。
旨い、ご飯がすすむ。
二杯目は、湯漬け。糠ニシンに、もみ海苔、白ゴマ、ワサビを添えて。
三膳目、シジミ汁をかけて、添えたのは、ネギ、塩昆布。
これまた、旨かった。
鮭の捕れた東北では、保存食として、塩引きを作った。
鰊の捕れた北海道では、保存食として、糠ニシンを作った。
同様の食味がある。ご飯、あるいは酒の友である。
昼、娘の家への土産を買いに、喜多方へ。
折しも、冬祭り「ラーメンフェスタ」。先週の「そばフェスタ」以上の混みようだ。
会場だけでなく、有名ラーメン店には、行列が出来ている。この寒いのに、喜多方ラーメンは元気である。その客の数に、ちょっと驚いた。
夕食。
ごはん。
糠ニシンの、頭と尾の部分で作った三平汁。やはり、奥深く、美味しい。塩分が、まろやか。具材は、大根、人参、ジャガイモ、コンニャク、自家製凍み豆腐。酢醤油で。
生ビンチョウまぐろは、昨日の続き。
糠ニシン、北海道では、冬の鰊漁が終わる春、各戸が作り始めたらしい。私も今年は
春になったら、自家製を作ろうと思う。しみじみ、素朴な、昔の味である。
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